※センシティブな内容を含みます
中学にあがってまもなく
アクセサリーはダメだったので
唯一OKだった腕時計をつけていました
なんか大人の仲間入りした感じでえらく誇らしくて嬉しかったのを覚えています
(そのあとミサンガつけたりゴムバンドつけたりする)
まだ部活も決まる前だったから、ほんと入学してすぐの頃だと思うのですが
帰りに最寄りの駅で
今何時ですかっ?!
とガッと男の人に手をつかまれたことがあります
多分その時は時間を答えて終わりました
あー時間を知りたかったんだな?とか駅の時計見に行くまで時間かかるもんな?とか思いながら
でもなんで腕を掴まれたのだろう?と思ったのを覚えています
それからなんとなく腕時計が嫌になってしまい
私は腕時計をしない子になりました
数年後大学に入ってから、NIXONのブレスレットみたいな時計を手に入れるまで
就職して必要になり時計を買い好きになるまでかなりの時間がかかったのをふと思い出しました
日常的につけたことがなく、しっくり来ないから腕の内側に文字盤がくるべきなのか外側に来るべきなのか悩んだのを覚えています
私にとって時計はお出かけする時時々つけるもので
つけるとなんか嫌な感じがする、そんなものになってしまってたのをふと思い出したんすね
ヘアメイクになってからは一分一秒すべてわかるタイプのGショックの黒みたいのをつけてます
現場でADさんやメンズとかぶるかぶる
でもこれが1番分かりやすくていいですよね、と時計の話を出来るようになるまでかなりの時間がかかりました
あれが男の子だったら腕をつかまれただろうか?
女性が時間を聞くときに男子中学生を選ぶだろうか
手元に時計がないとか、携帯見ればいいとかそういう話じゃないです
私たちはあまりにも無自覚に性被害に遭いすぎていて
電車に乗れば性被害は当たり前くらいの認識を持ってた気がします
私は部活帰り眠くて寝てしまう子だったので
流行りもあいまってリュックの紐を最大限にのばして背負っていましたが
それも学生鞄(なんか青いやつよ)を持ってると学生ってわかりやすい、後ろから狙われやすいと自分なりの防衛策でした
そして大学生になると
一人暮らしの友達が後をつけられたり鍵を開けてるとこをじっと見られたりする事があり
その頃には私達も
そういうことをする人がいる、というのがわかるようになってきていて
女の子2人で帰ったり
バイト先に執拗に訪れる人がきたら必ず違和感を上司に伝えるとか
自分なりのアクションをとるようになっていました
決定的な被害がなくても
何度も何度も何も買わないのにスタッフを見に来る人もいました
もうそれはその瞬間からお客様じゃないです
私の腕を掴んだ人も、通行人Aじゃないです
大人になり就職して
そういえば私たち最近性被害に遭わなくなったね、と話した事があります
なんだろうパンツだからかな?それとも満員電車でも自分を守れるようになってきたのかな?
そんな事話しましたね
私はというと
できる範囲で女の子や子ども、若い女性の周りに視線を走らせるようになりました
ある日分かりにくい性被害に遭っている子を助けられなかったから
それ以来電車乗る時は注意しています
もしその場面に遭遇したらどうしたらいいんだろう、と男性の先生に聞いたら
具合悪くない?とか顔色悪いからこっちおいで、って言って女の子に声かけるのがベターな気がするという話に落ち着きました
その先生も性加害をしている男性を捕まえた事があり、時間がなさすぎて駅で突き出してすぐ仕事行ったことあるよ、と話してくれました
最近は両手でスマホ持ったり吊革つかまったり
男性の満員電車の所作も変わってきてると思います
あまりにも若くて幼かった私達は分からない事が多かった
だけど自分たちは確実に成長して大人びてきていると思っていたけど
危うかった事もあるよな、と思います
何年も何年も忘れてたけど
今日久々に時計しないで働いてたらなんか色々繋がってわっと思い出したので記録
何か違和感がある事には理由がある
そして今あなたが違和感を感じているならこの社会のあり方を皆で変えていきたいです
人生は楽しく、辛く、大変なことも多く
誤解や間違いも多い
ふとした事が人を苦しめる事もある
その中に散りばめられてる素敵で美しく心がホッとするような事がもっと感じられますように
これは生涯現役でバリバリ働いた親戚のおばに縁のある時計
バリバリ働くぞ、私という気持ちでつけてます